「ヒサ、俺泣かされたんだぞ!!」

泣き虫のチビッ子大将か、ユウコお前は。

ヒサの半袖Tシャツの裾を引っ張りながらユウコが喚く。

「そうだったな・・・。レナ・・・・」

今にも怒り出しそうな言い方だけど、顔は今にも笑い出しそうな顔だ。

「ックク。だめだ。ユウコ。今回ばっかりはお前の負けだ」

また笑い出しちゃったよこの人。

「んじゃ、終わったみたいだし行こ?」

「うん」

「もう行くのか?」

ヒサがあたしに問いかける。

「ううん。カラとミズキ起こしてくるの」

そう言って踵を返し先に行き始めてる、シュウの後を追う。

「シュウ、まってー」