そう言いながら笑う横顔は何とも寂しそうだった。



『わざとではないとは言え勝手に気持ちを読んですまなかった。』



と深々と頭を下げる保健医。



「先生は、私たちに危害を加えるつもりなんてないんですよね?」



『ないよ。もっと話がしたかったけれど、もう来ないだろ?こんな不気味な先生の所へなんか…』


どうしてだろう…何とも思わない。


怒るとか、気味悪いとか、そんな感情がわいて来ない。



「私、不気味だとは思いません。私の気持ちを心を覗いていながら、軽蔑しなかった先生が凄いとさえ思います。これが本心だって分かりますよね?」



『…』



「また、来てもいいですか?」