『私はね、ハーフなんだ。フランス人の父と日本人の母、この目は自前なんだよ?』



「そうなんですか。」



違う。



聞きたいのはそんな事じゃない。



この人は私やカズにとって危害のある人物かどうかって事。



『危害なんて加えるつもりはないよ。』




「!?」



『私は、ちょっと特殊な能力があってね…人の気持ちが聞こえるんだよ。聞かないようにする事も出来るけれど、たまに気持ちが強すぎる人の声は遮断できなくてね、あまり出過ぎた事を言わなければただの感のいい人位なんだろうけれど、ちょっとヘマしたよ。』