「戻ってこれた…」



『目覚めて一番に言う言葉にしちゃ…なかなか面白いな』



と体操服姿のカズがいた。



とっさに逆を向いて零れそうになっていた涙を拭いた。



「体育、終わったの?」



『終わったよ。クラスの連中が一葉がいない事に気付いて、保健室までお見舞いだぁって盛り上がってたから、止めるのに苦労した。』







「私、あのクラス、イヤだ。」



優しい気持ちが溢れ出しているような雰囲気が、堪らなく苦しい。



いたたまれなくなる。