家に着いて、カズの部屋を開けるとガランとしていた



元々、物は少なかったけれど



でも…人はもう帰って来ない。



と、空っぽの部屋に言われた気がした。



『イヤ…いや!!』




何を言っても、返事など返ってこないのに



譫言のように



イヤ…



と、呟いた。



立ち上がり、探しに行こうとした瞬間…またクラッとした。



あっ…違う



電池…切れ…だ。



あぁ…閉じていく。



でも、いいや、カズがもういないなら…



このまま目覚める事なく眠っていたい…