もう、いない?



あの家に?



こんなに走った事あったかな?



目の前がクラクラする



そんな事を思いながら



それでも走った



もう…二度と会えない気がして



あの声も



あの手も



あの笑顔も



見る事が出来ないと思ったら、走らずにはいられなかった。



「カズ…」



声が震えているのが分かる



怖い



コワイ…



一緒にいられなくなる事が…



好きだと伝えられぬまま



カズが勘違いしたまま



離れてしまう事が…



どうしようもなく



「寂しいよ…」