一葉をあんなにボロボロにしたのは、あんただろ!!



って怒鳴りつけたかった



それは葉さんにも同じで、どうしてたった1人の娘を大切に出来ないんだよ



って苛立った。



でも、口にはできなかった…



そんな事を言っても一葉は喜ばないと分かるから。




病室で、二人だけになった時



一花さんが静かに話し始めた



『ねぇ、カズちゃん…一葉は何か言ってた?』



「なにも」



苛立ちで、愛想なんて物はどこかに飛んで行ったみたいだった



自分があんなに冷たい声が出る事を初めて知った。