『フリって…どういう事だ?医者だって…』



「お医者さんも、グルだから。事情を話したら、分かりましたって渋々承諾してくれた」



本当はこんな事いけないって思ったのは、お医者を含めて俺も一花さんも一緒だったけれど…



「“崩れていく家族を壊れる前に戻す事なんて、もう出来ないの…だから…時間が必要なの。”って一花さんが言ったんだ。」




一葉は、ずっと自分を責め続けている



俺はそれが納得いかなくて



一花さんがもっともらしい事を言って、お医者さんに説明している間中、腸が煮えくり返るような気分だった。