「でもきっと男の何倍も女は強いから。一葉も一花さんも、そんな女の人だから…だから大丈夫だよ。」



願いにも似た言葉だった



確信なんてどこにもないから



祈るしかない



どうか一葉が悲しい想いをしませんようにと。




『一刃…』



「あっ、あとね一花さんは記憶喪失なんかじゃないよ」



『!!!!』



今日は、葉さんにとって物凄くショックな日だろう



『なんで…』



「一花さんは、“フリ”をしたんだ。記憶喪失のフリをね。」



口が開いたまんまの葉さんに、とりあえず一度座るように促した。