ゴーン、ゴーン…



除夜の鐘が鳴り響く



『本当に行くの?』


カズの面白い体勢に思わず聞いてしまった



「行く。」



着膨れしたカズが玄関で体育座りして私を待っている



『わざわざ…そんなに無理してでも行きたいの?』



「行くったら、行く。」



なんだか、ダダをこねている子供に見えてきて、マフラーの下でカズにバレないようクスッと笑った。