「うん…見てみたい。」



『だろ?一葉ならそういうと思った』



…写真もだけど



何より、私の為に寒いのを我慢して付き合ってくれる事が凄く嬉しい。



でも…



「……移動手段、車ならそんな厚着する?普通。」



『バッカ、冬をなめんなよ。』



と鼻を真っ赤にしている。



でも…の後、そんな言葉を繋げたかったわけじゃないけれど



カズが私を思ってくれる度



母さんの事だとか、家の事情だとか…頭によぎる事は山程ある。



それを口に出したって、何も良いことなんてない。



だから、言葉を飲み込んだ。



『偉いぞ』



と、サツキさんが小さく囁いて頭を撫でてくれた。