気がある?



私に?



「バカ言うなよ。あいつら全員目腐ってるとでも言いたいのか?」



本気でそう思って言うと



『もし、誰かの目が腐ってるとするなら、それはサクちゃんの目よ?』



と奏は、不憫そうに私を見た。




頭を捻って廊下を見ると、カズがバッタバッタと人をなぎ倒している



あらあらとクラスの連中は笑っている



可哀想に…どう見たってあいつら全員、カズにかなうようには見えない。



カズは、私より喧嘩が強いのだ。



悔しいけれど、何回も負けて、認めざるを得なかった。