タイムマシンがあるのなら、私は迷わず母さんと親父が出逢うのを止めにいく。



たとえ、この世に私は存在しなくたっていいから…



「一、一葉…!!」


ふと、顔をあげると珍しく焦っているカズがいた。



私、うたた寝してたの?


『カズ?入学式は?』



「あぁ、始まったんじゃね」



『サボったの?』



「誰かさん、フラフラなのにほっとけるかよ」



『ずっとつけてきたの?』



「…悪い?」


とソッポ向いてポツリとこぼす


悪くないよ、嬉しい。


カズと居ると、私はここに居ていいんだって思えるから…


でも、


『悪いわよ、早く戻って入学式に出て』


カズに、これ以上迷惑はかけたくない