『私には、相手がいないんだもん!!』



と言う奏に、カズとやれば?



何て…冗談でも言えない自分の嫉妬深さが恥ずかしくなった。



「…」



『ねっ…お願い!!我が家の食費を助けて!!』



と懇願する奏、いつも何かしら食べているこいつの家が、食費に困っているとは思えないが…




『杉原さん、あと一押しでいけるよ』



と笑って見物しているカズ



全く、性格の悪いヤツだ。



子犬のような目で、私は見つめられていて…




こんな状況でイヤと言えない自分が悔しい。