夏休みはあっというまに終わり、気付けば秋は深まり…冬が迫っていた。



夏休みは…沢山思い出が出来たわけじゃない。



でも、サツキさんの子供達と遊んだ事は楽しかったし、何より…カズの浴衣姿を見れて嬉しかった。



あの日



お祭りなどやっていないのに、カズと私は浴衣を着て帰った。



電車に乗るのはさすがに恥ずかしくて、少し遠いけれど歩いて帰った。



何故いきなり、浴衣を着せてくれようとしたかなんて分からないけれど、カズが一言も言葉を発しないので、なんだか聞くに聞けなかった。