朝、いつもの登校道を歩いて学校へ向かって行っていた。
一人って寂しい……。
いつもは、早朝からバイクで私の所まで迎えに来てくれて、可愛いって言ってくれた。
でも、それは一生無い事になってしまった。
「……。」
すると、後ろからブヲ~ンというバイクのうるさい音が聞こえてきた。
「……なんか、懐かしいな…。」
後ろを向くと、見たことのあるようなバイクが沢山私に向かって来ていた。
ああやって、いつも走っていたよなぁ~……。
光が必ず先頭に立って……。
………って、あのバイクは光の族じゃん!?
「奈々ちゃーんっ!」
「明くんっ!?」
……どうしてここに………!?
「やっぱりここにいると思ったよ。」
「どうしたの??」
「実は、奈々ちゃんに伝えたいことがあって。」
伝えたいこと……?
それって、何か嫌なこととか…?
「実は、俺たちの所に新しい総長が来ることになったんだ。」
……えっ?
光の変わりに新たな総長が……?
「どうして……。」
「俺たちも総長は光じゃないとだめだったから、この一年俺たちだけでやってきた。
でも、俺たちだけじゃ喧嘩はもちろん敵に勝てないから…。」
……光の変わりに別の人が総長に………。
そんなの、嫌だ。
「大丈夫だよ。光は俺たちの永遠の総長だ。なぁ、皆!」
「そうだそうだーっ!!」
皆は手を上げて叫んだ。
…明くん……。皆……。
「それに、奈々ちゃんはいつまで経っても光の彼女だよ。」