騰貴は、小さい頃から仲が良いので私に何かあったらお兄ちゃんのように心配して

くれていた。

「あたしが泣かしたんじゃないから!!」

「お前は、奈々を慰めることすら出来ひんのか~??」

「うっさい!!」

……この二人は、よく言い合いが多い。

でも、舞子にとっては良いことかもしれない。

だって……、舞子は騰貴のことが好きだから………。

だから、私は舞子の恋を応援している。

「男はさっさとどっか行ってくんない!?」

「お前に指示されたくあらへん!俺は、奈々を励ましたいんや!」

「逆に迷惑よ!!」

なぜか、二人の言い合いがいつも面白くてたまらない。

「……プッ。」

「っ!?」

「奈々が笑うた!?」

私の笑った顔を見て、舞子と騰貴も笑った。

「やっぱ、奈々は笑うてる顔が一番やな!」

「奈々、笑ったりもしないとだめだからね?」

ーーー舞子、騰貴……---

「うんっ………!!」