「お前は総長の傍についている明と言ったな?」
春馬は、光が座っていた席に腰を下ろして尋ねた。
「はい。」
「一つ聞く。何で、あの女を必死にかばう?」
いきなりの質問に明少し戸惑ったが、少し経ってから口を開いた。
「……前の総長が大切にしていた人を守るためです。」
「………気にいらねぇ。」
そう言って、春馬は目の前の机を蹴り飛ばした。
ガタンっ!!
「光の変わりに俺がたっぷりあの女を可愛がってやるよ。」
「そ、それは……!」
「うるせーな!!お前は黙って俺についてくりゃあいいんだよ。」
「奈々~、お昼食べよー♪」
「あ、うん……。」
朝の出来事から、奈々の心はズキズキ痛んでいた。
「奈々、元気だして!ウインナーあげるから!」
「ありがと。」
舞子はいいなぁー……。
いつもニコニコ笑ってて優しいから。
「っ~…………。」
私は、本日二回目の涙を流した。
「奈々っ!?」
「ごめんっ……!」
涙を流していると…、「奈々~、大丈夫か?!」と、横から声が聞こえた。
横を見ると、そこには幼なじみの武澤 騰貴がいた。
「奈々、もしかして舞子に泣かされたんか~!?」