私、雨月 奈々(17)には桜井 光と言う大切な人がいた。
光は、私の大好きな彼氏。だけど……、一年前に事故で亡くなってしまった。
地元で有名なヤンキー族の総長だった光は、周りから恐れられていて誰も
近づこうとしなかった。
でも、私にはいつも優しくしてくれて笑ってくれた。
そんな光が、仲間とバイクに乗って街で暴れていた時に偶然……
トラックと衝突して、光は私の傍から居なくなってしまった。
約束……、したよね?
ーーー18歳になったら、結婚しようって…---
誰にも邪魔されない所で、私と光と、私たちの子供で幸せに暮らそうねって。
………バカっ。
大嘘つきだよっ……。
『お前を守る』って言ったのは、光でしょ…?
一人にしないでよ。
私を置いて行かないでよ。
光が死んでから一年経った今でも、私の心の中には釘が刺さっていた。
最初は、死を受け入られずに混乱していたけど、今になってようやく落ち着き
学校へも行くようになった。