「き、昨日から、付き合うことになったの。」


私がそう言うと、
謙治は自分の髪の毛をクシャクシャッとしたあと、


「……んだよそれ。」


そう言って、教室を出ていってしまった。


「はぁ~~、」


武志は、
“やれやれ”って顔をしていた。


「ご、ごめん……。」


申し訳なさそうな綾。





…………。


「ねぇ……、話が見えないんだけど。」


私はふたりを見た。


「何で、謙治不機嫌だったの?」