アラナside


この本はこの前読んだわ。


部屋にある本はジャンルはバラバラで、童話から帝王学、戦法の書まである。


そろそろ外の世界は春かしら?
まぁ、私は此処から出ることが出来ないから関係はないのだけれど…。


アラナがそう思っていたとき、何処からか風が吹いたような気がした。


あら?
風なんて吹かないはずなのに、何処からかしら?


風が吹いてきた方を探すと、それは本棚と本棚の間からだった。


何故こんな所から?
とりあえず、本棚を退かしてみましょうか。


12歳の少女に本棚を動かすような力などありはしない。
仕方無くアラナは滅多に使う事のない力を使った。

そして現れたのは、古い扉だった。