『離してよ…。あんたなんて、嫌いなんだから…』

新井のせいじゃないことぐらい分かっている。
でも、今だけは誰かのせいにしないと、壊れそうだった。

「…嫌いでもいいから、今は抱きしめさせて…」

それから、昼休みが終わるまで新井は私を抱きしめていてくれた。

昼休みが終わると、新井は教室に戻っていった。

私は今更ながら恥ずかしくなってきた。

明日新井に謝らなければ。