その中に、私より少しだけ大きな男の子が居た。


その男の子は、泣きすぎたのだろう。


目を真っ赤に腫らしている。


そして…。


「僕のせいで、お兄ちゃんが…」


母親にしがみつきながら呟いていた。


胸がギュッて締め付けられたのを、今でも覚えている。