「おいおい!!大ニュース。」

心吾が、騒(サワ)がしく教室に入って来た。

HRまで後少しというギリギリの時間だった。


女子はもちろん


完全無視・・・


男子は

"どうした"とか

"大ニュースって???"とか聞いていたが

"うっさいわね!!"と片眉を上げる早苗に黙り込んでしまった。



仕方なく涙ぐむ心吾に俺が声をかける。


「大ニュースってなんだよ。」


心吾の顔がパァッと輝く。

「聞いて驚くなよ?

「うざッ」←早苗の声


なんと、この学校に今日双子の転校生が来るんだッ!!」

教室がざわめきだした。


心吾を無視していた女子まで、心吾に話し掛ける。



「このクラス?」


「男?女?」


一気に注目を浴びて、目立ちたがりの心吾は得意げに話しはじめた。


「二人とも女で、このクラスには一人だけ来るんだとよ。」


"マジ!?"

"やった〜"

歓喜の声がちらほら上がる。