「あんた達って相変わらずガキね。・・・
散れーーーーーーーーーッ!!!!」
早苗の呆れた声に続く、耳をつんざくような怒声だった。
俺はパッと目を開け、急いで辺りを確認すると
早苗の迫力(ハクリョク)に青い顔をしてバタバタと席に戻っていく西津達に、
やはり呆れた様子でそれを見遣る女子。
さすが早苗。
そして、特等席には中堂志が座っていた。
5限目と同じように。
外を眺(ナガ)めて・・・
だけど、遠くから見たら同じように見えたのに何かが違う。
西津達に言い返さなかったのもおかしいし。
そうだ。
5限目とは明らかに違う。
覗き込んだ、綺麗な顔からは何も読み取れない。
俺の苦手な無表情に戻っていたんだ。
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