対峙する早苗と中堂志はまるで


クロヒョウVSライオン


のようだった。


両者一歩も譲らない。


「そこは竜希の席。あんたのはあっちでしょ?」


「私がここと決めたらここなの。口を出さないでちょうだい。」


「調子に乗るなッ!!さっきから何なの?その態度!!」

「あなたに言われたらおしまいね。」

「なんですってーー!?」


本気で心吾に助けてと言いたい心境(シンキョウ)だ。


心吾なら一瞬で知らず知らずのうちに二人を仲良くさせてしまうだろう。

自分を犠牲にして、だけども・・・

心吾なら苦でもないさ。

あっ、さっきのダメージでまだ床に転がってる!!

ダメじゃん・・・


二人の口論はどんどん加速していった。

取っ組み合いにならないだけでも奇跡だと思う。