あれは―――…愛の告白と言うものなのだろうか。






結ちゃんが…?えぇ!?


だって僕のこと男と見れないみたいなこと言ってたし。


かと言ってあんな気の遣い方するかな。


いや、分からん!


「……うん―――うん…ごめんね。そうゆうわけで今日はちょっと…


え?―――…え、そうだったの……うん、良かったよ。じゃね」


結ちゃんはレジカウンターで会計中の僕に背を向けて電話をしている。


どうやら相手は合コンの幹事みたいだ。


「ごめん、先生。電話終わった」


通話を終えた結ちゃんがケータイをバッグにしまいながら僕の元へ来た。


「…ごめんね、ドタキャンさせちゃって」


僕はもうひたすらに申し訳なくて、頭を下げる。


「ううん。実は男の子の方も二人ほどドタキャンで、女の子だいぶあまりそうだって言われたから、ちょうど良かったのかもしれない。


『そう?分かった~』ってあっさり」


結ちゃんは苦笑。僕もそのやり取りに思わず苦笑い。


最近の合コンは随分あっけないものなんだな。


僕たちが合コンやるとき、人数足りなくなったら当日でもその席を穴埋めしようと必死になって人数集めしてたのに。


「だから先生が気に病むことはないよ」


「……う、うん」


気に病むことはなくても、


やっぱりさっきの言葉は気になる。


僕たちは車に乗っても、さっきのこと、シールのことにはなるべく触れずに、ぎごちない世間話なんかをしながら森本家に向かった。