『それを反対にしちゃったらねえ、中のお砂が落ちて、亜実ちゃんは赤ちゃんになっちゃうのよ』


「やだああ!亜実は5才だもんっ!」


そう言って、手をパーにして一生懸命かざしていた。
パパに、ママに、見せびらすように必死に。


けれど、
パパもママも、笑ってたんだ。


その時の私には、何が何だかんだわからなかったの。
まだ5才だったんだもの。







―――――そんな、昔の話。