「ねぇリオ。あたしはリオが毒針からあたしを守ってくれた時、すっごく恐かった。あたしを守るためによけられるはずの物をよけなかったリオが怖かった、死んじゃうんじゃないかって。」 「でも、おれは」 俺が言いかけると美姫は俺の口元に人差し指をあてた。 「違うのリオ。リオはちゃんとあたしを守ってくれたじゃない。自分を責めないで?」 この優しい目、これは美姫のおかあさんレイラ様にそっくりだ。 誰もが安心できるまなざし。