あたしは足を引きずって奴のもとに走った。


「はぁぁぁぁ!!」


拳を握りしめ狙いを定めても簡単にかわわされてしまう。


「だ~か~ら~無駄なことはやめた方がイイって。ここで俺に殺された方がきっと楽になれるよ」



「うるさい!あたしは絶対にあんたを倒す!!」



その時ズボンのポッケが光り始めた。



ポッケのなかを探ると、この間の試練の時にもらった水晶が光っていたのだ。




「な、何だそれは!?」



やつはなぜか焦った様子で目を隠している。



もしかして……



この光が苦手なのか…?




あたしは水晶をどんどんヤツに近づけていった。