「は?」
「もう、いいよ。」
もう、いいんだ……。
「なんでいきなり……。
お前まだ月夜の事が
好きじゃねぇのかよ!!」
健人は大きな声で怒鳴った。
「もういいのよ。
諦めたの。」
「お前は……それでいいのかよ?
なぁ?!
好きだったんだろ?!!
ずっと……ずっと!!
そんな簡単に諦めんのかよ!!」
「もういいのよ!!
もう……いいの。
こんなに探したって
見つからないんだから、
何処にもいないんだよ。」
私は下を向いて話し続けた。
「そんなのーー………。」
そして、私の中の何かが弾けた。
「多分私の事……忘れてるわよ。
私に会いたくないのよ。
だから……
だからあの日の電話っきり
私に会いに来ないのよ!!
だからーー……だから!!」