ガラガラ〜


教室の扉が開いた音が耳に入ってきた。


「おっ橋本、何の用?」
違うクラスの誰かが来たみたいだ。

「このクラスにさ重森かほっていう女の子いる?」

私の名前が呼ばれた声も耳に入ってきた。
何で私?なんて疑問を持ちながら立ち上がりその橋本っていう男子に近づいた。


その間に少し教室がざわついた。
「何で、あんな地味な奴を」

おーい地味とか言った人は誰だ?そっちのほうが気になるわっ


「重森なら…私ですけど。」

「君が、重森さんか〜」

目の前に立った後、何かを差し出される。


それは
生徒証明書だった。しかも私の。
いつもペンケースのポケットに入れてたはずなのに、いつの間にか落としてたみたいだ。


「これ、君のだよね?」

「はっはい、私のです。わざわざありがとうございます。」

それを受け取って、一礼をし後ろを振り返り戻ろうとした。