公園の前には彼の黒い車が停まっていた。



私は高いヒールのパンプスで車の傍まで小走りで行きフロントから車内を覗き込んだ。



運転席に座ってる彼はタバコの煙をフゥーッとはき、私の存在に気付くとニコッと微笑み身を乗り出して助手席のドアを開けてくれた。



私は


『お邪魔しまぁす…』


そう呟いた。


「どうぞ〜」


彼はそう良いながら吸っていたタバコを灰皿に押し付けた。




『遅くなっちゃってごめんなさい!!』



私は申し訳なさそうに頭を下げた。



「いいよ、いいよ!!さっ!!行こっか!?何が食べたい?」



『えっ!?』



何処に連れて行ってくれるんだろう…ってばっかり考えてた私は彼からのこの質問にびっくりした!!



そんな私を見て彼は少し笑いながら聞いてきた。



「俺に任せる?」



『はい!!』


そう言って私も少し微笑んだ。