「あれは、俺の妹なんだ。」



えっ!?!?


いっ妹!?!?



「俺のたった1人の妹…5年前、事故で死んだんだ。」


うそ…



『私…なんか、ごめんなさい!!』



「いいよ。俺と妹は親の愛を知らずに育ってきた。だから妹はいつも俺の後ばっかりついて歩いてさ。俺もそんな妹が可愛くてたまらなかった。俺が仕事を始めたと同時に一人暮らしを始めて、高校入学したばかりの妹は毎日俺の部屋に来て晩御飯作って一緒に食べてさ。いつもは車で家まで送ってたのに、あの日…妹が死んだあの日に限って、俺が家でも仕事してたからあいつ歩いて帰ったんだよ。そしたら車にはねられて…生きてたら愛ちゃんぐらいかな…藍子って言うんだ。」



……藍子。




そんな辛い過去があったなんて…



あの時々見せる寂しい顔はその為だったの?



妹さんだなんて知らずに私は一人疑って…


最低だね…