『俺自身がまだ自分のことってゆうか…事故の前の記憶がないからなんとも言われへんけど…香織とのこともちゃんと考えるつもりやから』



『どーゆう意味?』



『なんてゆうか…いくら記憶が香織と付き合ってる時に戻ってるとしても、こんな状態であいつと前みたいに付き合ってくのもあかんと思うねん。知香ちゃんの気持ち踏みにじるようなまねしたくないから』




ちょっと笑えた。



聖夜?

本当にバカだね…。



気が抜けて涙も止まってた。



聖夜の優しさだけであたしはもう充分救われた気がした。