『あたし…とりあえず謝りたかってん』


『え?何を?』


『聖夜が私語にあったのはあたしのせいやから…あたしのことで多分悩んだり辛いことがあったからやと思うねん。これ…見てくれる?』



あたしはそう言って自分の携帯を聖夜に手渡した。


画面にはあの日のメールを表示させて…


聖夜が事故を起こす前に…あたしに送ってきたあのメール。





『これって…どういうことなん?』


『フラれてん。あたしよりあの子…香織が好きって言われた。けど聖夜優しいからそうゆう自分を許せんくて自分を責めてしまったんやと思う』


『ちょっと待って。話がよく分からんねんけど始めから話してもらってもいいかな?』


『全部を一から話すと長くなるよ!』


『いいから。話してもらえたら思い出すきっかけになるかもしれんし』


『う…ん。分かった』





それからあたしは自分の生い立ち、お父さんの不倫のこと、お母さんの死、香織のこと、聖夜との出会い…全てを事細かに話した。




もちろん赤ちゃんができた時のこと、結婚話があったこと、流産した話も、あたしが卵管破裂したことも話した。