長かった病院生活もあと三日…。



あんなに嫌で帰りたかったはずなのに少し馴染んできていたせいか、やっぱり少し寂しかった。



もちろん、この病院には聖夜もいるからね…。





『知香ちゃんちょっといい？』


京子達が帰ってすぐに千春さんが病室に入ってきた。



考えてみれば一人の看護婦さんとここまで仲良く親しくなるなんて、絶対ありえないことだ…。



でも出会いって凄いね。



ありえないことが普通にありえてしまうんだから。



『どうしたんですかー？』


『さっきね、聖夜くん意識がちゃんとはっきりして自分で立ち上がって松葉杖つきながら売店まで行ってたよ。知香ちゃん行ってきたらどう？』



気を使ってわざわざ言いに来てくれたんだ…