病室に戻ったあともずっと落ち着かなかった。



心の中が空っぽだった。



聖夜はあたしのこと…

もう思い出してくれないのかな?


あの時あたしがあんなこと言ったから?


だから死んで償おうとしたの?




そうだったとしたら…


聖夜の記憶がなくなったのは…あたし自信のせいだよね…。






夜が明けるまで眠ることもできなかった。


ようやく眠りにつけたのは朝の検温と食事の後。



次に目を覚ました時には、もう昼食が運ばれてきていた。




でも食欲もなくて、結局一口野菜スープに口をつけただけになった。





『こらー知香ちゃん、ちゃんと食べないと体力つかんよ』


そう言いながら千春さんが病室に入ってきた。



『全然食べられへん。食欲ないです…』


『どっか痛いところとかある?大丈夫?』



千春さんは心配そうにあたしの顔を見ていた。






痛いところ…か。


どこなんだろう。




心が痛い…なんて言ったら千春さん笑ってくれる?