授業が始まったであろう頃...………


俺は学園長室に来ていた。


1回サボったぐらいはなんとかなるだろうし。


「失礼します。」


顔をあげた俺はビックリした。


「理央兄!……………と玲央のお父様?」


いたのは秋本竜也様だった。


すごく驚いた顔をなさっていた。


「お初にお目にかかります。高澤葵様でございますね?」


「はい。はじめまして。」


「奥様はあなたがここに来ると予想されていました。見事に当たりましたね。」


「シルバー様が?」


無表情しかださないと玲央が言っていたが温かい笑みを見せてくれた。


理央兄と玲央にとてもよく似た笑い方をなさる方だ。


「本当にそっくりですね.....。」


「誰にですか?」


「理央兄たちに…「それは言わないでください!」


急に言葉を遮られた。


「この学園の中では言ってはいけません。」


「すいませんでした。」






「まぁまぁ。そんなに怒らないの、竜也!ここは日本一セキュリティー万全よ。」


「これは奥様....。失礼いたしました....。」


クスクスを笑っていた学園長。


いつ来たんだ?


物音しなかった....。


「シルバー、いえ莉依紗様。」


学園長の眉がピクリと上がった。