「ここだな、密会室。4階の左から数えて15部屋目。」


「はい。その通りでございます。」


ぼんやり考えながら歩いていたら大樹が突然止まった。


「どうしたの?」


「この部屋だよな。着いたぞ。」


「本当だわ………詳しい場所を知らなかったから付いていくしかなくてごめんなさいね。」


大樹と歩くとあっという間。


廊下に誰もいないことを確認した国松は扉を開けてくれた。


ギー………っとやたら趣のある音がするドア。


この部屋....。


長いこと使われていないから「開かずの間」って掃除担当のメイドから呼ばれていたみたい。


なるほど....確かにボロくなってる。


「あ。来た。」


「遅いよ。お姉様。」


「「お待ちしておりました。」」


総勢何人....?


桜井竜也、雷也。


夏菜さんと梶原。


真理亜の執事、ジャック。


私のお父様、お母様。


大樹のお父様。


沙那。


恵梨香まで....。


「お待たせいたしました。いらっしゃいませ、我が屋敷へ。」


一応形式的な礼をした。


「莉依紗。いったいどういうことだ?」


いきなり本題をブチ込んできたお義父様。


「それはですね.....。」


私はここから1時間お義父様に説教された。