「変わってなくて安心した。」


「私も。」




2人でハグしあっていると....。


「あら?お父様!」


急に声が聞こえて慌てて大樹の体を押しやったけど、話してくれなかった。


しょうがないから声のする方に顔を動かした。


この声は…………。


「真理亜。あなたいったい何しに来たの?」


ここ、私の屋敷なんだけど。


どこから入ったのよ?


「仲が良いようで私も嬉しゅうございますわ、お母様。私がこの屋敷に入るときみんなお通してくださったわよ?」


真理亜は妖艶に笑った。


「お久しぶりですわ。お父様。」


大樹は何て言うんだろう...。


「真理亜。俺はお前の父親じゃない。」


単刀直入に言った。


「急に何を言ってらして?」


真理亜の眉間に皺が寄った。


「おい。国松!この女を出せ。」


聞く人が聞いたら震え上がるほど低い声で指示した。


「承知しました。」


後ろに密かに控えていた国松は容赦なく真理亜を捕まえた。


「ちょっと何すんのよ!首を掴まないで!こんな可愛い私に傷がついたらどうすんのよ!」


「「.......。」」


国松に引きずられるようにして真理亜は出ていった。


「莉依紗、今日は酔ざめだ。また来る。」


二ヤッと笑った。


今日は許すか.....。


「待ってるわね。」


あの俺様野郎!