-葵side-


今、特別授業だった茶道が終わったところ。


ユリはたしか華道取ってたよな。


取り合えず教室に戻ってみるか。


俺は最近校舎に来てる。


パーティーのこともあり。


しかし....。


「葵様~♪」


はぁ.....またか。


俺は校舎では仮面を貼り続けている。


案の定、数えきれない(数えたくない)女がやってくる。


香水臭いし化粧が濃い、そして腕を巻きつけてくる。


俺、苦手なんだよな.....。


「葵様?」


そんな声が聞こえたとたん。


ザァーっと女たちがよけた。


ということは.....。


「ごきげんよう。葵様。」


真理亜か.....。


今日は車椅子ではなく普通に歩いている。


「葵様にお話がございまして。」


いつものように笑顔を顔に張りつけて断ろうとしたが....。




ーいつもと違う




本能的にそう感じた。


「わかった。じゃあ移動しようか。」


俺のキャラは.....よくある王子様風。


親父の命令だ。


「そういたしましょう。」


真理亜は俺を誘導し始めた。


俺にいったい何の用が.....?


-葵side end-