そうこうしてるうちに裕さんが
いるであろう一流ホテルに着いた。


多分、拓実の事だから言ってない
だろう。


『拓実様、着きました。』

「あぁ。ありがとう」
「嶋さん、有り難うございます。」

『いえ、仕事なので。

 優衣穂様、くれぐれも大旦那様には
 お気を付け下さいませ。』

「あ、はい。
 気をつけます。」
と、嶋さんに不吉なことを言われた。


「ねぇ、大丈夫だよね?」

「・・・何が?」

「さっき、嶋さんが言ったこと・・・。」

「ふっ(笑)。心配すんな。
 大丈夫だ。俺がいるんだから、な」
拓実は少し難しい顔をして言った。