「ならば、話は早いですね。
 今日は優衣穂との婚約を
 認めて頂きたい。」

「婚約か・・・。

 駄目だ。お前は衣都と
 婚約し、結婚するんだ。」

「そうですか・・・。

 ならば、こちらにも考えが
 あります。」

そう言った俺を見て、優衣穂が
心配そうな顔をした。

そんな優衣穂に優しく微笑んで、
話し始めた。

「何が何でも僕は今の
 考えを変えるつもりはない。

 なので、衣都さんと婚約する気も
 ましてや、会いたくもありません。」

俺は頬笑んだ。