あれから、数分経ち最上階に着いた。
そこには大きな扉がひとつあるだけで、
そのほかは何もない、殺風景な場所だった。

『こちらでございます。』

「ありがとう。」

『いえ。
 では、私はこれで』
そう言って、秘書は去って行った。

「優衣穂、先に言っとく。
 何があっても・・・。

 お前と離れる気はないから。
 俺のことだけ信じろよ。」

「うん。分かった。

 信じてるよ、拓実の事。」

まだ、少し不安だが信じると言った
優衣穂をみて、大丈夫と自分に言い聞かせた。