そうは言ったものの不安要素は
十分にある。


嶋が言ったことも、あのおじい様が
俺に会いたいと言ったことも・・・。

って、こんなんじゃ優衣穂を不安に
させるだけだな。
と、自分にいい聞かせ社内に入った。


『お待ちしておりました。
 拓実様。

 えっとそちらの方は?』

「あぁ、彼女は俺の幼馴染で
 婚約者だよ。」

『そうだったんですか。

 失礼しました。』

「いや、まだ発表してないから
 知らなくて当然だよ。」

そんな話をした後、おじい様のところに
案内された。