今しかない。
今逃したら一生後悔する。

俺は、そんな気がしたので
必死に手首を掴んだ。


「待て。
 俺、まだ返事して
 ねぇだろ。」

「えっ。
 いいよ。
 どうせ、振られるの
 分かってるし、いらない。」

振る?んなわけねぇだろ。
あんだけ後悔したんだ。
振るわけねぇよ。

「俺はお前のこと・・・


 今でも、好きだ。」

そう言った俺に、信じられないと
言った顔の優衣穂。