無視無視。


ちょっと目に付くけど…。





「コホン、えーっと…あの、さすがに学校に迎えに来られるとちょっと……」





かなりの確率でバレる可能性があるから、ちょっと…というか、かなり困る。






私の言葉を聞いて慎一郎さんは、顎に手をおきながら考える格好をする。





「ん〜そうだよなあ。んじゃあ、学校の近くの公園はどう?」






公園か…。




確かに学校に近いけど、大体みんな反対方向に帰るからバレる心配はないか。




うん、よし。





「はい、そこなら大丈夫です」




多分…。




まあバレたらバレたでその時に考えればいいか。





適当に誤魔化せばあのお嬢様たちだったら簡単に騙せるしね。





うん。




日頃の行いが良いと何かあったときでもすぐに信用してくれるから大助かりだ。








「ってか、お前本当に聖女の生徒かよ」




唐突に金髪くんがこっちを見ながら疑いの視線を投げ掛けてくる。







はい?!



金髪の兄ちゃんよ、それは聞き捨てならんぞ!



どっからどう見ても、聖女の生徒でしょう!





※私の学校は周りの人からは、「聖女」と略されて呼ばれている。