3人の幼なじみを、私は別世界の人間のように思う。

3人は顔立ちも整っていてモテるし、彼氏や彼女も簡単に出来る。
それが幸せだって思ってた。

でも3人にはめったにそんな存在が現れないし
現れても、私は3人との時間が減ったことは無いように感じていた。

3人は、いつ私もを守ってくれて
いつも振り向いて手招きしてくれる。
手を引いてくれてるように、感じる。


中学3年の時、髪の毛を茶色に染めてピアスも開けた陽都と静。
それを見て、中学2年だった伶もピアスを開けた。
中学3年になった私も、ピアスを開けた。
3人は痛いとか、危ないとか、心配されまくったけど。


いつも私のこと、傷つかないように守ってくれて
心配してくれて

そんな3人にだけは、何でも言える。
私の携帯には、お兄ちゃんと、3人しか登録すらされてないくらい。




「柳下(ヤナシタ)」

「・・・・・・・・」

「ちょっと」

「・・・・・なに?」

羽瀬にいきなり声をかけられるなんて滅多にないから
“一瞬”気づかなかったっていうのもあるし
正直、途中から気づかなかったことにしようって思ったってのもある。
でも、羽瀬に腕を掴まれたから、無視は出来ないと思った。


「アド交換して」