一通りの話を聞いた汐映が珍しく殴り込みだって叫んだ。
静もそれにおう!って勢いよく返事して立ち上がったし、陽都は何も言わなかったけど、立ち上がって首や手足の関節をパキパキ鳴らしてた。


流石の私も驚いて引き留めた。

「伶、また傷つくようなことあったら言ってね? 相談のるからね」

「そうだぞ。大事な伶ちゃんだからな!」

「ぶふっ・・・大事な?」


思わず、噴きだした私に3人が真顔で守ってあげるなんて言うから
切なくなって、
あ、あとあれを思い出した。

汐映のこと好きなの?って質問の答え。










好きだよ。
俺らは、汐映中心に生きてるし。
自分の幸せ全部あげてもいいから、幸せになってほしい。
世界って聞いて浮かぶのは汐映だし。

汐映が綺麗って言えば、それが枯れかけの花だって、世界で一番綺麗な花になるしね。

それくらい、すごい存在なんだよ。



あ、でも世界って聞いて浮かぶのは、汐映だけじゃなかったな。

あぁ、そうだ。




伶も、いる。


伶も守ってやんなきゃって思ってるよ―――。